不安の感情で悩む方向けの記事まとめ
プロアスリートを指導するメンタルトレーナーが伝える、感情との向き合い方コラム。
これまで全5回にわたって『不安』に対する感情との向き合い方についてまとめました。
過去の記事はこちらから。
漠然とした不安がいつもある、という方へ
怒られるのが不安で力を発揮できない、という方へ
お金の不安が消えない、という方へ
将来どうなるのか不安なのに動けない、という方へ
結果を出せるか不安で眠れなくなる、という方へ
不安とは、心理学では対象のない恐怖、と定義されています。
しかし実際にはお金や上司など明確な対象を認識している場合も少なくありません。
これは感情と心との関係から考えると、『対象を作り出している』だけにすぎません。
自分が不安を感じる理由を無理やりでも作っているということです。
例えば、子どもが成人するまでのお金が貯められるか不安、と言っているお母さんも無事に子どもが成人しても今度は老後の貯金が不安、などと『対象を変えて』不安な感情を作り続けます。
あらゆる理由がなくなっても、最後には『不安がまた出てきそうで不安』という人もいます笑
このように、現状から不安の対象を作り出しているだけで実際には何でもいいのです。
とにかく不安でいないとしょうがない、という感覚に近いです。
生まれた日から心というものが形成され始め、現在のあなたの心があると考えたときに、『いつも不安』と感じる心はどのような経験から作られていくのでしょうか。
パターンはいくつかありますが代表的なものは、『理不尽に怒られる』『ヒステリックな母親』『アルコール中毒の父親』などです。
つまり、自分が何をしようが関係なく怒られる経験を繰り返してきたことです。
だからいつでも『今日も怒られるんじゃないかな』『今日の機嫌はどうかな』と逃れようのない不安を抱えている。
幼少期にそのような経験を繰り返していると、大人になっても感情だけが残ります。
当時は親に対して感じていた『いつ怒られるかわからない不安』が、いつの間にか対象のない『いつ恐怖に襲われるかわからない不安』に変わっていきます。
不安の感情に向き合うとき、大切なことは幼少期の恐怖の対象を明確に自覚することです。
それが母親や父親であることがほとんどですが、多くの人はそれを認められません。
『私がダメだったから怒られた』『親じゃなくて中学校の先生だったと思う』『普通の家庭だったと思う』
そのいずれも親をかばうための『無自覚の嘘』です。
そんな風に思っちゃいけない、と強く拒否することで幼少期に自分の心を守ってきたのです。
しかし自分の感情を押し殺せば押し殺すほど、対象のない不安に襲われ続けます。
なぜならその対象が自分が認めたくない相手だから。
だから対象を変えてなんとか心から湧き上がってくる感情の理由付けをしている。
もし本当に不安な感情を手放したいと強く願うなら、認めたくない過去に向き合うことが必要かもしれません。
心が形成されてきた過程を知ることは苦しいですが、本気で何かを変えたいと思うなら、体験セッションもございますのでぜひご検討くださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事を書いた人
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株式会社syn
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