結果を出せるか不安で眠れなくなる、という方へ
プロアスリートを指導するメンタルトレーナーが伝える、感情との向き合い方コラム。
今回は、結果を出せるか不安で眠れなくなる、という方に向けた記事となります。
アスリートで試合前に眠れなくなる、
仕事のプレゼン前日に怖くて眠れない、
大きな仕事の前になると上手くできるか不安でつぶれそうになる
このような悩みを持つ人の原因について考えていきます。
元々、生物は生き残るために恐怖の感情を持つようになったと考えられています。
つまり、天敵がいたり、危険な地域に近づいたときに無意識にでも察知して逃げられるように恐怖という感情があるのではないか、という生物的な考察です。
そのため、新しい挑戦に対して不安に思ったり恐怖の感情が出てきたりすること自体は悪いものではありません。
むしろ生物として正常な反応をしているとも言えます。
しかし、それが過剰になると身体は固まり言いたいことが言えなかったり、いつも通りのパフォーマンスを発揮できなかったりしてしまいます。
プレゼンや試合でどれだけ失敗しても死ぬわけではないのに、そこまで恐怖を感じるのは少し不釣り合いかもしれません。
自然界で言えば、ちょっと雨が降りそうなくらいで全速力で逃げようとしているような感じです。
と言うことは、心はそのくらい何かを恐れている経験をしてきた、ということです。
あなたが強い不安を感じる試合やプレゼン、大事な仕事はあなたの心にとっては生死がかかっているくらいのイベントになっている、と考えられますね。
なぜそんな風に心が感じているのでしょう。
同じ状況でも、新しい挑戦やギリギリの試合を楽しめる人もいれば怖くて不安でどうしようもなくなる人もいます。
その差がなぜ生まれるかと言えば、「これまでにどんな経験をしてきたか」の差です。
新しい挑戦やギリギリの試合で良い結果を出す経験が多く、その時の感情を何度も味わっている人はまたあの感情を味わえるかもしれない、とワクワクしています。
一方で少しでも失敗すると怒られたり、叩かれたりしてきた人は、また痛い想いをしてしまうかも、と不安と恐怖に襲われます。
しかも多くの場合、本人は今の不安が昔の経験のせいで作られた、ということを自覚できません。
自覚できないからこそ、違う状況で同じ感情になって悩んでしまうのです。
(悩みの原因について詳しく知りたい方はこちら)
未来に対する不安をなくしていくには、まずはこの「過去の経験」が「今の自分」に影響を与えていることを自覚することが重要です。
そして同じことを何度も形を変えながら繰り返している、ということを受け入れる必要があります。
そうして過去の自分の感情を整理し、当時は怖くて仕方なかった理由がわかり(母親にすごく怒鳴られた等)、今はそうじゃないと心が納得するにつれて、少しずつ未来に対する不安を減らしていくことができます。
もちろん不安や恐怖の感情自体が悪いわけではありません。
不安があるから準備をして、力をつけていこうと思えるのです。
ですが、もし過剰な不安で苦しいなら、過去の自分に向き合ってみてはどうでしょう。
そうは言っても一人では難しい、という場合には寄り添わないメンタルトレーニングの体験セッションもぜひご検討ください。
なぜあなたが未来に不安を過剰に抱えてしまうのか、その理由がわかると思います。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事を書いた人
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株式会社syn
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