将来どうなるのか不安なのに動けない、という方へ
プロアスリートを指導するメンタルトレーナーが伝える、感情との向き合い方コラム。
今回は、不安はあるのに行動できない、という方に向けた記事となります。
将来のために資格を取りたいけど動けない
職場を変えたいと思うけどいつも思っているだけ
自分の健康のために運動や食事を気をつけなきゃと思うけど動けてない
このように頭ではわかっているのに行動できない、という悩みを持つ人の原因について考えていきます。
そもそも不安とは何でしょうか。
心理学では、「漠然とした対象のない恐れの感情」と定義されています。
実は不安に対象はありません。
無理やり「これが不安の原因だ」と頭で作り上げているのです。
自分ができないことを見つけて、それができないから不安に思っている、という状態を作り上げているのです。
不安に感じる人は、実はそれが解決したらまた別の対象を見つけては不安な気持ちになる、ということを繰り返します。
同じ現象を繰り返すことは深層心理学でも説明できますが、長くなってしまうので気になる方はこちらの記事を読んでみてください。
つまり、不安が生まれる原因とは「不安になっていないと不安」という終わりのない思考なのです。
え!そんなのどうしようもないじゃん、、、と思ったあなた。
ではどうしたらそのような不安から解放されていくか、お伝えしていきたいと思います。
不安というのは対象のない恐れの感情であり、どんなものに対して不安になっていても関係なく、それを解決してもまた別の不安を頭が作り出してしまうのだ、という話をしてきました。
ではなぜ頭はいつも不安を作り出してしまうのでしょうか。
それはあなたの幼少期の経験にヒントがあります。
家族の中のあなたはいつも不安の中にいたのではないでしょうか。
親が怖い、父親が毎日酔っぱらっていた、母親の感情の起伏が激しい、兄弟にいつも下僕のように扱われていた。
様々な理由で子どもは不安を感じます。
そのような経験を通して子どもながらに「いつも不安を感じていることが普通」だと無意識に思うようになります。
だから大人になったあなたも、いつでも不安を感じているのです。
しかし残念ながら、そのような経験をしてきた人ほど「私はそんな経験をしていない」と思ってしまいます。
深層心理的には「抑圧」と呼ばれる現象で、覚えていると辛い過去の解釈を書き換えた状態になっています。
だから過去の経験と今の不安がつながらずに悩んでしまう。
ではどうすればよいでしょうか。
第一歩目として大事なことは、過去の解釈を自分が書き換えている、と自覚して受け入れることです。
幼少期の出来事を思い出してみて、紙に書き出してみましょう。
それを自分の解釈ではなく他人ならその状況をどう思うか、という視点で読んでみます。
すると、さすがにそれはかわいそうだな、めちゃくちゃな親だな、という感覚になるのではないでしょうか。
その当時の自分もきっとそう感じていたはず。でもそう思うのは苦しいから別の解釈で自分自身を納得させた。
この事実に向き合うことが不安を根本からなくしていくために必要なファーストステップです。
嫌じゃないと思っていたけど本当は嫌だと感じていた過去を認められると、不安の対象を常に「探し続けている自分」というものがみえてきます。
そこまで見えていると自分が不安だと思っていた対象がそもそも自分が不安になるために作り出している、と気付けるようになります。
気付けるようになった頃には、もうすでに不安で苦しんでいることもなくなっているはず。
なぜならどんなことでも不安を探しているだけだということにも気づいているはずだから。
そうは言っても一人では難しい、という場合には寄り添わないメンタルトレーニングの体験セッションもぜひご検討ください。
なぜあなたが不安を常に抱えてしまうのか、その理由がわかると思います。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事を書いた人
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株式会社syn
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